みなさん、ごきげんよう!
お料理大好き。ろばさんです!
あんかけって美味しい
和食・洋食・中華
お料理を作っているとぶつかる
とろみ付けの壁(;^_^A
だまになったり
とろみ付かなかったり
意外と難しい!
今回はお料理のレシピじゃなくてm(__)m
「失敗しないとろみ付け」
を解説していきます(^^)/
こんな人におすすめの記事です
とろみを付ける時に…
・いい感じだと思ったのにゆるい!
・だまが多い!
・味が薄くなっちゃう!
ろばさんはこんな人 元喫茶店店主 週末限定でフライパンを振るアラフィフ 家族の笑顔が大好物
それでは今日も
家族の笑顔のために頑張る、パパ応援レシピ
特別編で
はじまるよ~(^^)/
ここだけは読んで!とろみ付けの基本
片栗粉を使った
一般的なとろみ付けの手順だよ
粘度の調整が幅広いから
はじめは片栗粉がおすすめ!
- とろみ付け手順
- 1・とろみを付けたいお料理を味付けまで調理
しっかり沸騰させる
2・水溶き片栗を用意(片栗粉:水=1:2)
一度沈殿するまで待機
3・お料理の火を止めて少し冷ます
湯気が落ち着くまで待機
4・お料理に水溶き片栗粉を混ぜながら加熱
お料理をかき混ぜながら少しずつ入れる
ふつふつとした泡の大きさで粘度を確認
5・完全沸騰の手前で1~2分加熱
完全沸騰とはボコボコと泡が出ている状態
ふつふつとした泡が出ている状態で加熱
完成が近づくと白濁した片栗粉が透明になり
ツヤが出てきます
6・とろみの確認後完成!
ちょい足し調味料は入れない
失敗しないとろみ付け:でんぷんの事を知ろう
お料理のとろみ付け
一般的に使用されているのは…
片栗粉・コーンスターチ・米粉 等々
全部でんぷんだね!
つまり、お料理のとろみ付けをマスターするには
でんぷんを知ることが失敗しないコツになります(*^^*)
でんぷんとは?
デンプンは植物が光合成によって体内(実や根など)に貯蔵した炭水化物で、工業上はそれを精製した製品をいう。デンプンの特性は起源となった植物の種類によりかなり異なる。代表的なデンプンにカタクリ(市場に流通する多くの製品では馬鈴薯)を原料とする片栗粉やトウモロコシを原料とするコーンスターチなどがある。
Wikipediaより抜粋
一般的に良く目にするのは
ジャガイモのでんぷん
(片栗粉として流通)や
コーンスターチだね
このでんぷんの特性として
- とろみ付けで知っておきたい
でんぷんの特性 - ・でんぷんの成分は
アミロースとアミロペクチン
・でんぷんの糊化
・でんぷんはアミラーゼで分解される
アミロースとアミロペクチン
何やらカガクのニオイがしますね(;^_^A
文系のろばさんには
理解できないかも?
- でんぷんの構造
- でんぷんを構成する物質は
アミロースとアミロペクチン
に分けられます
でんぷんの素になるお野菜で
それぞれの含有率が変わります
よくわからないけど
どちらもでんぷんってことだね
アミロースとアミロペクチン
特徴
アミロース…水に溶けない・熱水に溶ける
アミロペクチン…水にも熱水にも溶けない
構造
アミロース…単純(変性しやすく変性後は壊れやすい)
アミロペクチン…複雑(変性しにくく変性後も壊れにくい)
特性
アミロース…消化が遅く血糖値が上がりにくい/粘りが弱い
アミロペクチン…消化が速く血糖値が急激に上がりやすい/粘りが強い
そろそろややこしくなってきたよ
これだけ覚えておこう!
とろみ付けにはアミロース少な目のでんぷんが〇
アミロペクチン多めのでんぷんは血糖値が上がりやすい✖
品名 | アミロース含有量 |
じゃがいも | 20-25% |
小麦 | 25% |
米 | 15-20% |
豆類 | 30-35% |
さつまいも | 15-20% |
とうもろこし (コーンスターチ) | 25% ※ |
※
ワキシートウモロコシ(糯トウモロコシ) – 糯トウモロコシ澱粉、ワキシーコーンスターチ。アミロースをほとんど含まない。アミロペクチンのみで構成される。糊化温度は低く、透明なゲルを形成する。ハイアミローストウモロコシ – ハイアミローストウモロコシ澱粉、ハイアミロースコーンスターチ。アミロース含量60-70%。糊化温度は非常に高い(135℃以上にしないと完全には糊化しない)。
Wikipediaより抜粋
片栗粉(じゃがいも)や
コーンスターチのバランスが
扱いやすいよ
とろみの正体:糊化とは?
でんぷんの特性として”糊化”と”老化”があります
糊化(アルファー化)
Wikipediaより抜粋
デンプンを水中に懸濁し加熱すると、デンプン粒は吸水して次第に膨張する。加熱を続けると最終的にはデンプン粒が崩壊し、ゲル状に変化する。この現象を糊化(こか)という。このとき、デンプン懸濁液は白濁した状態から次第に透明になり、急激に粘度を増す。粒子が最大限吸水した時粘度が最大となり、粒子の崩壊により粘度は低下する。
でんぷんの糊化が進んだ状態が
お料理のとろみになります。
ここでは詳しく触れませんが
アルファー化したでんぷんは
冷えると水分が抜け固まって
元の状態にはなりません。
これを老化(ベーター化)
といいます。
では、この糊化が進んだ状態にするには
どうしたら良いのでしょう?
でんぷんは
漢字で澱粉と書きます
よどんだこな…(;^_^A
つまり、でんぷんは水に
溶けません!
糊化の始まる温度はでんぷんによって
違うんだよ!
片栗粉(じゃがいも)は60℃~70℃
コーンスターチは70℃~80℃で
糊化が始まるよ!
でんぷんが糊化する条件
・でんぷんが水分を含んだ状態で熱を加えると糊化が始まります
例:お米を浸水させて炊飯する
:パスタを沸騰したお湯で茹でる
でんぷんを分解するアミラーゼ?
糊化の進んだでんぷんは一定の条件で
でんぷんの粒子が崩壊し、粘度が低下します。
とろみがついたと思ったのに
サラサラになっちゃうのは
原因があるんだね
糊化の粘度が低下する条件
・一定の温度を超えて加熱したことによる
でんぷん粒子の崩壊(ブレークダウン)
・消化酵素のアミラーゼによるでんぷんの糖化
加熱しすぎが✖なのは
わかったけど
消化酵素?
アミラーゼ?
アミラーゼを含む物質
・アミラーゼは多くの食品に含まれています
例:キャベツ、レタス、ホウレンソウ、
ニラ、ブロッコリー、アスパラガス、
ゴーヤ、レンコン、長イモ、ダイコン、
カブ、ヤマイモ、アボカド、カキ、ブドウ、
プラム、メロン、モモ、リンゴ、プルーン…
葉物・根菜・果物ほぼ全般です。
・ヒトの唾液にも含まれます。
・麹菌による調味料にも含まれます。
例:味噌、醤油など
上記以外だと
はちみつもアミラーゼを
含んでるよ
- アミラーゼの失活
- 消化酵素であるアミラーゼはでんぷんを分解し吸収しやすい糖分に変化させます。
アミラーゼが活発に働く温度は種類によって様々ですが、活動を止める失活温度は
多くのアミラーゼで90℃~100℃と言われています。
失敗しないとろみ付け:ケーススタディ♪
とろみはでんぷんの事を知る
ってのはわかった!
ような気がする?
う~ん
イマイチぼんやり
それでは一般的に多い失敗例から
解決方法を解説していきます(^^)/
CASE:1 とろみがつかない
水溶き片栗粉を入れても
とろみが出なくて
サラサラなんだけど
- CASE:1 とろみがつかない
- 原因
1・お料理の温度が低温であるためアミラーゼが失活していない
2・水溶き片栗粉の量が少ない
3・水溶き片栗粉投入後の温度が低い
とろみを安定させるには
でんぷんが壊れない温度で
1~2分加熱し続ける事が
必要なんだよ
解決方法
・水溶き片栗粉を入れる前のお料理をしっかり沸騰させる
※90℃以上でアミラーゼは失活し、でんぷんの分解は起こらない
・加熱しながら水溶き片栗粉を混ぜ、泡の大きさで粘度を確かめる
・粘度が決まったらふつふつと泡が出る程度の温度で1~2分加熱し続ける
※完全沸騰の状態にするとブレークダウンを起こして粘度がなくなるので注意
CASE:2 だまができちゃう
お料理の中に片栗粉の
かたまりができちゃう
- CASE:2 だまができちゃう
- 原因
1・水溶き片栗粉を入れる時のお料理の温度が高い
2・水溶き片栗粉がお料理にきちんと混ざっていない
・片栗粉の糊化開始温度は60℃くらいだよ
・アミロースは熱水に溶けるけど
アミロペクチンは熱水でも溶けないよ
・最初に入れる水溶き片栗粉をちゃんと撹拌
すれば後から足すときもだまにならないよ
解決方法
・水溶き片栗粉を入れる前にお料理を少し冷ます。
※糊化開始温度の60℃以下にする必要はないですが
湯気が落ち着く程度に冷ますと失敗しません。
・最初に入れる水溶き片栗粉の糊化が活発になる前に
良くかき混ぜてお料理に馴染ませる
CASE:3 味が薄くなっちゃう
ちゃんと味付けしたのに
味が薄くなっちゃうんだ
- CASE:3 味が薄くなっちゃう
- 原因
1・水溶き片栗粉の水分量が多い
味をしっかり決めても
水溶き片栗粉の水分が多いと
味がぼやけちゃうんだね
解決方法
初心者の方におすすめ
→あらかじめ味を濃くしておく
慣れるまではこの方法が一番確実です。
中級者以上の方
→水を含んだ片栗粉を優先的に使い
余分な水分は入れない(写真参照)
・水溶き片栗粉は時間が経つと
沈殿するよ!
・沈殿した片栗粉は
水分を含んでるよ!
・沈殿した片栗粉を指でつまみ
素早く持ち上げると
片栗粉だけとれるんだよ
水溶き片栗粉よりも
余分な水分が少ないよ
余分な水分が無い分
だまにもなりやすいので
取り扱いには注意が必要なんだ
CASE:4 食べる時にサラサラになっちゃった
ちょうどいいとろみ
だと思ったのに
食べる時には
サラサラだったんだよ
- CASE:4 食べる時にサラサラになる
- 原因
1・とろみ付け後の加熱で温度が高すぎた
※糊化のブレークダウンは100℃を超えたあたりから
2・ちょい足し調味料をとろみ付け後に入れた
※醤油や味噌などの麹菌に含まれるアミラーゼで
でんぷんが分解された
ついつい沸騰させすぎたり
ちょっと味を足したくなったり
するんだよね
解決方法
・沸騰させすぎない!
ふつふつとした泡が出る温度で1~2分加熱
・味付けは水溶き片栗粉を入れる前に終了させ
必ず一度沸騰させる
twitter仲間の
早起(さき)ライター✕ブロガー@kamisamano1iutoさんが
蕪のあんかけに挑戦してくれました!
スッキリ透明なお出汁!
気泡の感じでとろみが
バッチリなのがわかるね!
蕪の甘味が引き立って
とても美味しそう!!
まとめ
いくつか注意点があったね!
とろみ付けの注意点
1・お料理の温度
とろみ付け前 → しっかり沸騰させる
とろみ付け時 → 少し冷ます
とろみ付け後 → 絶対に沸騰させない
加熱は最低でも1~2分
2・とろみ付けのでんぷん
準備 → しっかり水分を含ませる
調理 → 少しずつ入れる
かき混ぜながら入れる
3・味付け
とろみ付け前に済ませておく
とろみ付け後は味を足さない
とろみ付け
カンタンそうで案外難しい(;^_^A
それぞれの役割とポイントを押さえて
今日からあなたもとろみマスター!(^^)!
ここまで読んでくださりありがとうございました。
また次のレシピでお会いしましょう(^_^)/~